私は旦那へ片づけを促すとき、たとえばこんな言葉をかけていました。
息子が誤食しないように片付けてよ
ハイハイの邪魔になるから部屋に持ってって
「息子が食べちゃう」ことを回避する、あるいは「ハイハイの邪魔になる」ことを回避する。「リスク回避の言い回し」です。
この言い方、あなたはどう感じますか?
今回は、「同じ言い回し」でも「受け止め方」や「乗せる感情」で全然違う、という話をします。
リスク回避の言い回しが、私には刺さる(痛い)
冒頭の「リスク回避の言い回し」ですが、私にとっては次のように感じ、「刺さって痛い」言葉です。
「息子が食べないように片付けてよ」→
誤飲してもいいと思って置いたわけじゃない!
「ハイハイの邪魔になるから部屋に持ってって」→
ハイハイの邪魔したいわけじゃないもん!
もちろんこのようなモヤモヤを感じない人もいると思います。
でも、私にとっては痛い言葉。旦那も嫌がっているように見えましたし、旦那に言いながら自分にも刺さっていました。
言葉の問題だけではありません。
「片づけてくれない苛立ちを、モヤッと感じる言い回しに乗せて話しかけてしまう嫌味な自分」を勝手に意識して、ストレスをためていたのです。
旦那にとっては、リスク回避の言い回しは痛くない!
このようなリスク回避の言い方に、痛みやモヤモヤを感じるタイプの人は、性格統計学では「希望型」といいます。逆にすんなり受け止められるなら「慎重型」です。
- 慎重型=リスク回避の言い方が響くタイプ
- 希望型=メリットを強調する言い方が響くタイプ
人口では、ほぼ半分ずつだそうです。
わが家の場合、私は希望型。
そして、最初は旦那も希望型かと思ってましたが、改めて話すと慎重型でした。(本人に聞くの大事!)
「食べないように」「ハイハイの邪魔にならないように」などとリスク回避の言い方をされると、希望型の私は深読みしてしまって、不満や不安を感じます。
が、慎重型の旦那にとっては、単純に行動へのモチベーションになるのです。
旦那に嫌がられていた真の理由
旦那がリスク回避の言い方を嫌がって見えたのは、まず片づけの話題自体をくどくど聞きたくなかったから。そもそも片づけが嫌いなので、希望型のさらっとした言い回しが響いて見えていた、という事のようです。
そして、私の口調や態度に「何度言わすのよどうせやらないんでしょ何よ私にばっかり考えさせて」みたいな負のオーラがあふれていたから。
むしろ、この負のオーラこそが、嫌がられていた根源でした。
今、フラットな口調・態度で言えば、リスク回避の言い回しで全然すんなり伝わります。
食べちゃうから片付けてくれますか
私物が増えてきて邪魔になるから、部屋に引っ込めてね
旦那に余裕がないときは「あとでやる」などと返事が来ます。「勝手に移動していいっすか?」「いいっすよ」となる事もあります。
言葉の受け止め方を変える→ストレスが消える!
幼い子がいるときの片づけは、どうしてもリスク回避の考え方になります。
誤食しないように、ケガしないように、汚くないように…
これらをそのまま言っても、旦那には痛い刺さり方はしません。
逆に私にとっては、ストレスのかかる言い方です。
旦那に向かって声に出したり、頭の中で考えてるだけでも、無意識に刺さり続けていたみたいです。
旦那に対して言うときは、「こんな言い方をするなんて私は嫌なやつだ」という気持ちが心の隅に発生していました。
頭の中で考えるときは、「片付けないとやばい」と自分で自分の不安をあおる形になっていました。
でも「リスク回避の言い方が旦那には響く(刺さって痛いのではなく、モチベーションになる)」「嫌な人だと受け取られる事はない」と腹落ちしたら、私の気持ちも軽くなりました。
そして「私は嫌な事を言っているのだぜ」というオーラが消えたためか、旦那も私をあまり避けなくなったと感じます。
言ってる内容自体はそんなに変わらないのに、全然違います。
一人で考えるときは「言葉を変える」
一人で考えるときは、リスク回避は意識しつつも「安全に過ごせるように」「気持ちよく過ごせるように」といった言葉で考えるようにすると、私は気持ちが安定します。
「現状だとケガしそうだから、こうすると安全よね」といった具合。
言葉を意識することで、片づけに絡まる以下のような要素を、うまく切り離して考える事ができるようになってきた、と思います。
- 部屋の状況
- 伝えるときの言葉
- 自分の気持ち
リスク回避の言い方をするか、メリットを強調する言い方をするかで、沸き起こる気持ちは全然違います。
家族が片づけしてくれない!と悩んでいる方は、相手がどのような言い方を好むかを意識してみてはいかがでしょうか。
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